2011年5月10日火曜日

東海で大地震の起きる確率

東海地方で地震が起きる確率云々と主張される人々には、今回の東北大地震の結果、その確率が増えたのか減ったのか根拠を持って示して欲しいな。

大雑把にみても、

「エネルギーが部分的に放出されたので、(大きな)地震の発生する確率は減った。」

という考え方と、

「東北の地盤のずれが南下していづれ東海でのずれを引き起こす。」

という二つの考え方がある。

もちろん、東北地震の発生の有無にかかわらず東海で地震の起きる確率は変化しないという考え方もあることにはあるけれども、それは「東北地震の可能性はすでに織り込み済み」か「東北と東海は無関係」という立場で計算したということの表明を含まなければおかしいわけで、
もし前者であるなら、「なぜ、東北地震を予測できなかったのか」という疑問につながるし、後者であるなら、「こういう大きな地殻変動が予測に影響を与えないような確率計算には、いったい何が計算の根拠に含まれているの?」という疑問につながる。
どちらにしても、大した根拠のある数字ではないということを露呈するようなものだ。

まあ、数字の意味がわからない人に限って、自分の都合のいいように解釈しがちだし、それを政治的に利用としようとするもの。

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「30年以内に地震が起きる確率は87%」という主張になにも疑問を持たない人には、次の練習問題を解いてみることをお奨めする。

問い: 2011年に「30年以内に地震が起きる確率は87%」という主張がされて、この主張が正しいものだったと仮定します。2011年から2021年までの10年間の間に、地震は起きませんでした。
では、2021年の時点で、「20年以内に地震が起きる確率」は何%でしょうか?

2021年の時点で、「20年以内に地震が起きる確率が87%」だと思っている人は、たぶん地震予測における「確率」の意味を再勉強した方がいい。

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