電力節約のために電球をLED型に替えた、なんて話が、ちらほら聞こえてくる。
長期的にみれば、それはごもっともな話なのだけれど、短期的に見て(つまり、電力不足が問題となる、ここ数年の観点で)本当に節電になるのかというと、話は少し変わってくる。
今の店頭在庫にあるLED電球は、発電所の事故以前に作られたものだろうから、それは別にして、これから製造されるLED電球を作るための電力コストはどのくらいになるのだろう。どちらもほぼ自動的に工場生産されるものだから人件費コストはたいした量ではない。違うのは製造に要する製作機械のコストと製作に関わるエネルギーコストが大部分。非常に大雑把な見積もりが許されるのなら、LED電球と従来の電球との販売価格の差は、それを製作するために要するエネルギーコストの差を反映していると思っていいのではないだろうか?
今の市場価格がどの位の開きがあるのかわからないけれど、仮に20倍の差があるとして、LED電球を一個つくるのに必要なエネルギー(製作機械を生産するためのエネルギーを含む)は、従来型電球の10倍くらいあるような気がするのだが、どうだろう。
時間をかけて LED電球に移行するのは確かに節電効果があるだろうが、一気にLED電球に走るのは、今年・来年の電力不足には却って逆効果な気がする。
年間に何%の電球を交換するのが一番節電になる、といったデータがあればよいのだが、それを計算するには上の見積もりでは荒すぎる。
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