2011年1月1日土曜日

価値の創出

いまさら資本論の復習というわけでもないのだけれど、サービス業に分類されているこの業界に長くいると、価値はどこから導かれるのだろうと考えこむことが時折ある。
右にいっていた価値の一部を左に移しただけで、総価値としては何も増えていないのではないか?などと思い悩んでしまうわけだ。

図式的に単純化すれば、今まで X というコストが掛かっていた仕事を、A という技術を使って Y というコストでこなすことができるようになったときに、A の価値を (X-Y) と算出して、それを 発注側の利益 α と 受注側の利益 β ( 但し、A = α+β ) で按分する、というのが、利益の源というわけだ。

一方で、サービス業としてではなく、第一次産業として分類する考え方もあるわけで、そうすると、投入されるべきは、人件費、産出されるべき成果物の価格が、A を下回らない限り、生産は行われない。

こうした古典的図式以外の生産のあり方(もちろん、誰かの犠牲のうえに成り立つ図式は除外する--搾取とかそういう概念は抜き--にして)はないのだろうか。いや、必ずあるはずだというのが直観なのだが、何を見落としているのだろう。余暇とか幸福とか達成感とか古典的な経済学があまり考慮に入れて入れていなかったものが含まれるのだろうという気はする。

0 件のコメント:

コメントを投稿